いびき・睡眠時無呼吸症候群

当院では耳鼻咽喉科と提携を結び、スリープスプリントという装置を使って、いびき・睡眠時無呼吸症候群の治療に取り組んでおります。

いびき＝笛？

主な原因は鼻腔から喉頭までの空気の通り道である上気道のどこかが、何らかの理由で狭められることです。
上気道が狭められると、呼吸したときの空気抵抗が大きくなり、粘膜や分泌物が振動してしまいます。この振動音がいびきの正体なのです。笛の原理と同じです。
ひどい場合には気道が閉じて、呼吸ができなくなってしまいます。（睡眠時無呼吸症候群）

どんな寝相をしているかな？

いびきは寝ているときの姿勢と大いに関係があります。
仰向けの姿勢になると、重力のせいで自然と軟口蓋や舌根がのどの奥に沈み込んで気道が狭められてしまいます。
さらに寝ているときは体の緊張が緩んでいるため、舌や咽頭の筋肉も緩くなり、より気道を塞ぎやすく振動しやすい状態になります。

自分で自分の首を絞めているって？

気道が狭められれば当然空気の通りが不十分となって、体内に取り込まれる酸素が少なくなります。
そのため慢性的な酸素不足に陥る可能性があり、さまざまな病気をもたらす危険性をはらんでいるのです。
大いびきを習慣的にかく人は血液中の酸素量が通常より少ないという報告もあります。

睡眠時無呼吸症候群とは？

「睡眠中に呼吸が数十秒間止まる」という発作をひと晩に何回も繰り返し、そのたびに反復して大いびきをかくものです。
医学的な定義としては「ひと晩7時間の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上認められるか、あるいは1時間当たりの睡眠中に10秒以上の無呼吸が5回以上あるもの」とされています。
ここでいう無呼吸の状態とはいびきが止んでいるときです。定義では10秒以上となっていますが、通常20～30秒くらい、ひどい場合には1分～2分ちかく続く人もいるそうです。また30回どころか、ひと晩に何百回も無呼吸を繰り返す場合もあります。

日本で習慣的にいびきをかく人は2000万人以上もいます。睡眠時無呼吸症候群の人はそのうちの約10％、約200万人と考えられています。習慣的にいびきをかく人は睡眠時無呼吸症候群の予備軍です。ここでいう無呼吸の状態とはいびきが止んでいるときです。定義では10秒以上となっていますが、通常20～30秒くらい、ひどい場合には1分～2分ちかく続く人もいるそうです。また30回どころか、ひと晩に何百回も無呼吸を繰り返す場合もあります。
日本で習慣的にいびきをかく人は2000万人以上もいます。睡眠時無呼吸症候群の人はそのうちの約10％、約200万人と考えられています。習慣的にいびきをかく人は睡眠時無呼吸症候群の予備軍です。

睡眠時無呼吸症候群の主な症状

・大きくて断続的ないびきをかく

・日中に突然襲う強烈な眠気

・睡眠中に激しい動きをする

・夜間の他尿や夜尿症

・早朝に頭痛がする

・性格が変わることがある

・夜間に窒息感がある

睡眠時無呼吸症候群の治療法

家族などに大いびきを指摘されたり、日中突然に居眠りをしてしまったという症状があったりして「睡眠時無呼吸症候群かもしれない」と思ったらまずは耳鼻科など専門施設での診断を仰ぎましょう。
その結果、睡眠時無呼吸症候群と診断されたらどのような治療を行うのか考えましょう。主な治療法は以下の通りです。

●マスク療法（経鼻式持続陽圧呼吸装置）
睡眠時、顔にゴムマスクを装着し、コンプレッサーによって空気を気道に送り続けることによって気道の閉塞を防ぐものです。家庭で簡単に使用でき、効果も大きいのですが、のどがカラカラに乾いてしまい、長時間の使用に耐えられないといった弊害があります。また、装置が大きく持ち運びに不便で、高価であるといったデメリットもあります。

●外科的治療（咽頭拡大手術）
気道を塞ぐ原因になっている部分を切除して咽頭腔を広げるものです。気官を切開することで、空気は流通することになりますが、発生するときはいちいち気管を塞がなければ声も出せないといった不自由さや、細菌感染の恐れなどがあります。

●スリープスプリント
睡眠時、口の中に装着し気道を確保するマウスピースのような装置です。大げさな装置を必要とせず、またリスクを伴う外科的手術の必要もありません。費用もほかの治療法より安く、気軽に使うことができます。

スリープスプリントはなぜいいの？

下あごを前方に出すことで気道を確保
いびきは寝ているときに気道が何らかの理由で狭められたときに起こりますが、その原因のひとつに舌根が奥に沈み込むことがあげられます。

スリープスプリントは下あごを前に引き出して、舌根が奥に沈みこむのを防ぎます。

また、口を開けて寝る習慣のある人にも効果があります。口を開けて寝るといびきをかきやすいのは、口の中が乾燥して摩擦抵抗が増え、気道がふさがりやすくなるためですが、スリープスプリントを装着すると上下のあごが固定されるため、自然と口を閉じて寝られるようになります。装着することで唾液の分泌も促され、口の中の乾燥が防げます。
大半の方が装着後、いびきが改善されています。

正常な場合
気道は十分開いている

いびき症
肥満などで大きくなった舌が気道をふさいでしまい、呼吸が妨げられている

スリープスプリントをいれると
スリープスプリントは舌を持ち上げ気道を広げるので、呼吸がしやすくなりいびきをかかなくなる

治療をうけるには？

スリープスプリントでの治療をご希望の方は下記の点にご注意ください。

・	当院は予約制になっております。事前に必ずご予約ください。
・	初診時には耳鼻科からの診断書（紹介状）と保険証を必ずお持ちください。お持ちでない場合には自費診療となりますのでご注意ください。
・	費用は保険適応で1万円程度（自己負担３割の場合）です。診断書がない場合には自費診療となり、その場合の費用は33,000円（税込）となります。
・	装置の作製には2週間程度お時間をいただきます。お急ぎの場合は担当医にご相談ください。